英語面接を通過し、外資系企業から内定を頂いたお話

前回は1次面接(国内HRと国内所属先マネージャーとの日本語面接)を通過したところまでを書きました。
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今回は、2次面接(Managerとの英語面接)、3次面接(Vice Presidentと英語面接)を経て、内定を頂くまでのお話。
最初に、英文レジュメの提出依頼を受け、プロジェクト概要や経歴、スキル、資格を記したResume(A4で1枚)を提出したが、簡単すぎると突き返された。そこで、詳細を記したEmployment History(A4で3枚)を付け加えて提出した。Employment Historyは、勤務先別にプロジェクトをタスクに細分化して記述したものだったが、A4の3枚で英字5000字程度。US採用者は、Resume(概要)だけでは即戦力かを判断できなかったようで詳細を要求したようだ。Employment Historyを提出してようやく面接に進めた。

面接対策

面接対策は先ずQ&Aを作った。次に作成したQ&Aをオンライン英会話の先生にチェックしてもらい、修正版のQ&Aを使って先生と模擬面接をするの繰り返し。ちなみに英会話はBizmatesを選んだが、何故かというと、安い上に、ビジネス特化型という触れ込みもあったので試してみたところ、最初の先生(フィリピン人)が、アプリの開発出身で、実践的な面接練習ができたから。また、忖度せずに会話中に遠慮なく突っ込みをバシバシ入れてきて、ビジネス英語の表現を叩き込まれた。料金は毎日25分プランの月額13200円。初月は半額なので面接等の短期決戦なら向いていると思う。


英語面接はスピーキングさえできれば何とかなると思う。Q&Aをしっかり作りこんでインプットしておけば大体聞き取れると思うし、IT用語から何を質問されているかも連想しやすい。しかしスピーキングは場数である。こればっかりは人と話し込まないと身につかないので座学だけでは厳しい。独学でTOEIC満点の人がスピーキングは苦手だと言っていたのを思い出す。

質問のアイデア出しは3つの観点から絞り出した。転職に一貫性があるか、即戦力となり得るスキルや経験があるか、会社やチームに馴染める適正があるか。
英語の面接対策については過去記事を掲載しときます。
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失敗談

適正で1つ言える事は、正直である事。失敗談だが、ある面接で「ミスをした部下を人前で叱ったことがあるか」の問いを受けた。クラウドインテグの営業マネージャー職の求人だったと記憶している。これ見よがしに人前で叱った事はなかったが、マネージャー職なので部下の育成ができるかを見られていると思い、リップサービスのつもりで「ある」と答えてしまった。その結果、面接に落ちた。面接後、エージェント経由で、「人前で人を恫喝する(?)ような人間を我が社では採用していない。」との連絡を受けショックを受けた。事実相違の返答をした上に、過大に自己否定されたように感じた。正直である事。これ大事です。

電話インタビュー

面接の話に戻るが、インタビューの選択肢を与えられた。電話かSkypeか。周りに聞くとSkypeが良いという声もあった。声だけでなく映像もあった方が、身振り手振りで意思が伝わりやすいのだという。それでも電話を選んだ理由は、ネット回線よりも電話回線が安定しているから。正確に言うと、万が一、こちらのネット回線やPC環境が原因で面接が滞ってしまうと心証が良くない。これまでも自宅で電話が不安定になる事はなかったが、ZoomやSkypeのビデオ通話ではたまにあった。言わずもがな英語面接で通話が途切れることはよろしくない。加えて、電話なら相手を気にせずにあんちょこのカンニングができるとうメリットもw。以上の事から電話による英語面接を希望した。

面接の時間帯は、平日AM。USの時差を考えるとそれ以外に選択肢はない。(こちらから深夜を希望すればOKだったと思うが。)

2次面接

2次面接はIT Managerとの面接。冒頭は、いつもの「How are you ?」からスタート。お約束通り、「So nervous...」と伝えて、少しアイスブレイクの時間を頂いた。最初の質問は、「Tell me about yourself ?」、いわゆる自己紹介だった。当然Q&Aに追加されているため、すらすらと答える。
その後は、特定のスキルや経験についての質問がどしどし来る。Microsoft365の移行経験、IT監査のサポート、Incident Control、Firewallの導入経験、MDMの運用経験等、現在進行中と今後予算化されているプロジェクト周辺の経験があるかを確認していたのだろう。BPやベンダーの違いはあれ、この製品はこういう使い方を、監査はここの会社に依頼して自分はこの範囲を担当した等、経験に基づく説明を行う。質問の内容からして、これまでの経験でほぼ網羅できる業務内容であることを理解できた。先方もそう感じただろう。手応えを感じつつ2次面接は終了。

3次面接

そして、15分後、3次面接がスタートした。実は同日に2回の英語面接を行ったのだ。3次面接の面接官はVice President(VP)。初っ端の質問は、「What is your plan for today?」みたいな内容だったと思う。アイスブレイクのつもりで質問してくれたのだろう。午後から家族とご飯を食べに行く予定だったので、「l will go outside to eat lunch with my family, but...it depends on this interview whether the lunch is delicious or not.」みたいな回答をした。VPは笑いながら、「Let's make it (delicious)」と答えくれ、掴みはOKな感じだった。VPからの質問は、自己紹介、転職理由、現職は内資か外資か、上場か非上場企業か、入社後に何をしたいか等であった。ほぼ用意したQ&Aで網羅できたので、これまたすらすら回答できた。後は、いつ入社可能かを答えて無事、3時面接も終了。

入社後、当時の事を人事に聞くと、VPからは「彼は面白い。気に入った。」との評価をもらい、文句なしの面接通過だったそうだ。給与面では、日本支社長から「希望年収が少々高くても採用するように」との指令が出たそうな。くそー、採用中に聞いていれば、もっと吹っ掛けていたのにw。

晴れて内定オファーを届きました。

転職活動した時のお話

こんにちは、Taikiです。

前回は、日系SIerの現実に打ちひしがれ、再び外資情シスへの転職を決意するところで終わりました。
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今回は、ある転職エージェントに登録し、ある企業の一次面接を受けるところまでのお話です。

この辺りに興味のある人は、是非ご一読を。

・とある転職エージェントのマッチングサービス
・あの企業はなぜ応募者が少なかったのか
・一次面接で質問を受けた事、また質問した事


とある転職エージェントのマッチングサービス

私がお世話になった転職エージェントは、日系大手のR社。今回8社目となるのですが、このR社の担当者Mさんとは以前からお付き合いがありました。今回もMさんに相談してR社に登録し、転職活動を開始しました。ここで同社のマッチングサービスを簡単に紹介すると。

おすすめ求人

登録情報に基づいて、自動的にマッチングした求人を紹介。
例えば、インフラエンジニアと登録すれば、その職種の求人情報がくる感じ。

検討中の求人

お気に入りに追加した求人の応募状況が分かる。
例えば、検討中〇名、応募者〇名など。

セレクト求人

設定した条件に合った求人の紹介。
例えば、東京23区内、年収〇〇以上と設定すれば、その条件に合った求人情報が届く。

提携エージェントからの紹介

R社提携中の別エージェントからのお誘い。
但し、その求人情報を見るには、そのエージェントに登録しないといけなかったような。

企業スカウト

職歴やPR内容を見た採用担当から応募依頼がくる。
書類選考をスキップできる面接確約スカウトも。

担当者からの推薦

担当者の情報網や人脈からおすすめを紹介。
担当者お墨付きのため書類選考は通りやすいかも。


私の場合、おすすめ求人やセレクト求人から情報を集め、良さげな企業はお気に入り登録し、応募状況を眺める感じでしたね。働きながらの転職だったので現職になるだけ迷惑をかけないように、例えば魅力的なスカウトが届くと浮かれて仕事にならないので、スカウト機能は停止しました。またスケジュール調整が難しくなるので複数件の応募も避け、気長に自分のペースで良い求人を探していました。

急いては事を仕損じるぞい。特に転職は。


ある日、ふと気付くと、お気に入り登録した中から、長い期間、求人掲載されながらも応募者数が少ない企業があるではありませんか。早速応募してみることに。

あの企業はなぜ応募者が少なかったのか

思い返すと、その企業の応募者数が少なかった理由は、場所が郊外で外資系企業の情シスというポジションだったからかなと。例えば、青山や六本木など都市部なら英語の堪能なエンジニアも集まりやすい。しかし同社はちょっと都心から離れていました。

もう1つ言うと、たぶん英語が堪能でネットワークやハードウェアの分かるエンジニアはあまり多くないからです。外資の情シスは、ネットワークの配線やラッキング、PCキッティング等の泥臭い仕事も多くこなします。テレワークで可能な事は、オフショア先の海外エンジニアでも担当できるからです。

ただ、泥臭い一方で、海外本社からのトップダウンなリクエストをローカルの意を汲んだ形に落とし込んだり、ローカルの事情から独自のシステムやソフトウエアを導入する交渉も強いられます。全サイトで共通したITポリシーを定め、例外をなくしたい海外本社としては受け入れ難いため、話し合いが難航することも少なくありません。

また、基本システム部門はCFO配下なので数字にも強くないといけないし、当然プレゼンやMTGなどのコミュニケーションは全て英語。中々に重要な役割ですが、企業の採用担当者が頭を悩ませている事は、英語のできる情シスが少ない、という現実でした。しかも郊外という立地になると更に応募者数が少なくなります。しかし、私にとっては競争者が少なく、これまでの経験を活かせる求人でした。

ちなみに、郊外が良かったわけは電車が空いているからです。行きは下り帰りは上り。あまり混まないので普通に座れます。毎日の事ですから助かっていますね。

コロナ禍だったのでテレワークの選択肢もあるかなと思いましたが、外資系情シスの宿命として多分通勤は避けられません。一時的にテレワークが許可されても収束すれば通勤となる。その時に満員電車ではショックが大きいので、やはり勤務先は郊外が良かったのです。

いざ1次面接へ

面接官は人事と部門長、情シス担当者の3名でした。質問を受けた事は、職歴とスキル、そして転職理由。部門長や情シス担当者からは職歴やスキルについて質問を受けました。当然ながら即戦力になるか、同社の抱えている課題を解消できる経験やスキルを有しているかの確認だったと思います。

技術的な質問は問題なかったのですが、人事からは転職回数が多いところが心配だと告げられましたね。正直この質問はくると思っていました。だって8回も転職しているから。率直にこう回答した記憶があります。「通勤が楽で、英語を使えて情シスの経験を活かせる仕事を探していました。末永く働ける勤務先として御社を志望させて頂いています。」

面接だとネガティブな印象を与えないようにと取り繕いがちですが、矛盾がないなら正直ベースで伝えても良いかなと。特に志望動機は。経験上、選考通過を目的としたリップサービスが仇となり、社長面談で矛盾を突かれ不採用になった苦い経験があります。一次、二次、最終面接と長い採用プロセスにおいて、ブレない志望動機を貫くためには、やはり正直ベースが一番です。

さて、こちらから質問したこと、それは業界や企業の将来性です。転職して一時的に年収アップしても将来は分かりません。転職先の業界や会社が今後も儲かりそうかを見極める必要があります。Mさんから企業研究を欠かさないようアドバイス頂きましたが、その業界の素人である私には、同社の強みや弱み、今後の機会やリスクなど、分かるはずがありません。「御社が展開するサービスや市場について今後の成長性はいかがでしょうか。」と率直に質問しました。

詳しい話はできませんが、同社が扱うサービスはクラウドベンダーがエンドユーザーとなるもの。クラウド市場は成長真っ只中。その市場は世界規模。説明を聞いて儲かりそうだと率直に感じました。また、それを裏付ける情報は、直近の求職者が提示したオファー年収でした。Mさんから頂いた情報ですが、このタイトルでこの年収を交渉できるという事は、それなりに儲かっている会社だと判断しました。

1次面接の結果ですが、スキル要件を満たし転職理由も問題なかったらしく無事通過できました。しかし問題は2次面接。次回は、海外本社のManagerと英語のInterviewです。
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日系SIから外資に転職を決意した話

約1年振りにブログを再開しました。ブログをお休みした理由は、Twitterと転職で忙しかったからですw
今回、転職の振り返りと今後同じような状況で転職を検討される方の一助になればと思い、再開しました。
改めて、よろしくお願いします。
さて、全体の構成を考えると、文章が少し長くなりそうなので、3つの記事に分けてお届けします。

この辺に興味がある人は是非ご一読を。

外資情シスから日系SIの転職に失敗したエピソード
・中小の日系SIで給料アップしないと思った理由
外資に再び挑戦したいと思ったわけ

日系SIの転職に失敗したエピソード

前職は、中小の日系SIでインフラエンジニアだったのですが、その前は外資で情シスをしていました。
外資の情シス時代は、技術よりもユーザー対応や調整がメインだったため、技術を深めたいとSIに転職を決めました。
また、自宅から近距離が良かったので、転職エージェントは使わず、ローカルな求人が豊富なハローワークで同社を見つけました。

転職当初は、通勤時間も短い、関われる案件も多く技術の守備範囲も広かったため、事得たりと満足。
しかし、次第に、これまで情シスでは経験していなかった課題に突き当たります。それは見積作業です。

情シス時代には、機器やソフトウェアの見積は経験しても、詳細な作業工数の見積は殆ど経験なかったのです。。
客先移動の時間、打ち合わせの工数、設計書などのドキュメント作成の工数、インストールする工数、エイヤーと移行する工数、見積作成の工数。作業に係る、ありとあらゆる工数を全て洗い出し、単価と掛け合わせて提案可能な概算を出す、その作業工数の算出に頭を悩ませました。

言わずもがな、慣れない見積作業に膨大な時間をかけてしまい、提案額がどんでもない事に。
案の定、先方には、「いや高すぎるでしょー」と一蹴され、失注の上、大きな赤字を出してしまいました。

人材不足の時代、それなりの会社からそれなりの経験者がローカルな中小SIに入社してくれたと当初は盛んにもてはやされて、なんだか自分が仕事のできる人間だと錯覚してしまいました。研修も皆無で、ぶっつけ本番で大型のRFPを任せられて、いや、任せてくださいとイキった結果、見事に撃沈。それから180度評価が変わり、2重3重とチェックの包囲網を敷かれ、奈落の底に。そう、情シス時代には、納期という概念がほぼなかった事を思い出しました。

終盤は、毎度詰められるストレスのせいか、時折、原因不明の胸痛に襲われ、みぞおち、奥歯、首、のどにも痛みが拡散したような。あー思い出したくない。

症状からし狭心症化と思って医者にかかったところ異常なし。

やはり、ガチガチのチェック体制と多方面からの追及でストレスMAXだったのかも。

給料アップは今後ないなと思った理由

さて、給料ですが、同社で年収アップする見込みは絶望的でした。
というのも、5年以上働いていた同僚は一度も昇給がなく、マネージャーでさえ年収の低さに頭を悩ませている始末。
私なりの見解ですが、同社は、売り上げの柱となる大手の顧客を幾つか持っていたが、更に売り上げ伸ばすためには、新規の案件を開拓しないといけない。しかし、ローカルな中小SIだけあって、小さい会社の細かい案件が多数舞い込んできて、薄利多売の状況。見積作業に多大な時間を取られる事に非常に神経質だった理由は、そんな背景もあったのかなと。

リーマンショックにおいて一度も減給がなかった同社は、日系らしく業績不振でも雇用は守る、そのため業績不振に備え平時はキャッシュを貯めこんでおく、そんな印象を受けました。確かに年配エンジニアからすると良い環境かもしれません。しかし若手からするといつまでも同じ給料というのは頂けない。子どもの養育費で頭を悩ます私も後者の人間でした。この辺りが転職の動機でしたかね。

外資に再び挑戦したいと思ったわけ

これまでの職歴を考えると、外資情シスから日系SI、そして、再び外資情シスだとなんだか一貫性がないため、採用側から良い印象を持たれないかな、と悩みましたね。ただ、今後SIの業界では、経験や能力で敵わないし、情シスの経験も大して活かせないと分かっていました。
自ずと英語と情シスを掛け合わせたスキルセットで勝負するしかないと思うようになり、再び外資情シスへの転職を決意するのでした。(第2話に続く)

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ZabbixでWindows Server 2019のリソースを監視する手順(CPU、メモリ、ディスク使用率)

Taikiです。


今回は、Zabbix でWindows Server 2019のリソースを監視する手順を紹介したい。
事前準備として、Windows Server 2019にZabbix Agentを追加する手順は、前回の記事を参考にして頂きたい。
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前提条件

システム要件

CentOS 8.2
Apache 2.4.37
PHP 7.2.24
MySQL 8.0.21
Zabbix Server 5.2.0
Zabbix Agent 5.2.1
Windows Server 2019 Datacenter Evaluation

用語

ホスト:監視対象の機器(今回はWindows Server 2019)
アイテム:監視項目(死活、CPUメモリ、ディスクのリソース)
テンプレート:複数の監視項目をまとめた単位
ホストグループ:画面表示やテンプレートリンク設定、アクションの振り分けを行う単位

設定要件

Zabbix Server:192.168.1.12
Zabbix Agent:192.168.1.100
ホスト名:Host
グループ名:Group
テンプレート名:Template
アイテム名①:ディスクの使用率
アイテム名②:CPU使用率
アイテム名③:メモリ使用率

ホストの作成

手順:「設定」 → 「ホスト」 → 「ホストの作成」

  • ホスト名:Host
  • グループ:Group
  • インターフェース・エージェント:192.168.1.100

f:id:vtaiki:20201230112000j:plain

テンプレートの作成

手順:「設定」→「テンプレート」→「テンプレートの作成」

  • テンプレート名:Template
  • グループ:Group

f:id:vtaiki:20201230112030j:plain

アイテムの作成

手順:「設定」→「テンプレート」→ 「テンプレートの作成」→「アイテム」→「アイテムの作成」

ディスク使用率

  • 名前:ディスクの使用率
  • タイプ:Zabbixエージェント
  • キー:vfs.fs.size[C:,pused]
  • データ型:数値 (浮動小数)
  • 単位:%

f:id:vtaiki:20201230112052j:plain

CPU使用率

  • 名前:CPU使用率
  • タイプ:Zabbixエージェント
  • キー:system.cpu.util
  • データ型:数値 (浮動小数)
  • 単位:%

f:id:vtaiki:20201230112111j:plain

メモリ使用率

  • 名前:メモリ使用率
  • タイプ:Zabbixエージェント
  • キー:vm.memory.size[pused]
  • データ型:数値 (浮動小数)
  • 単位:%

f:id:vtaiki:20201230112132j:plain

以上、3つのアイテムを作成しました。
f:id:vtaiki:20201230112350j:plain

ホストとテンプレートの対応付け

手順:「設定」→「 ホスト」→「 Host(対象ホスト)」→「テンプレート」

  • 新規テンプレートをリンク:Template(対象テンプレート)

f:id:vtaiki:20201230112407j:plain

最新データで動作を確認

手順:「監視データ」→「最新データの確認」

  • ホストグループ:Group(対象グループ)

f:id:vtaiki:20201230112448j:plain

ダッシュボードにグラフを追加

手順:「監視データ」→「ダッシュボード」→「ダッシュボードの作成」→「ウィジェットの追加」

  • タイプ:グラフ
  • 名前:デフォルト
  • リフレッシュ間隔:標準1分
  • ホストパターン:Host(対象ホスト)
  • アイテムパターン:ディスクの使用率、CPU使用率、メモリ使用率

f:id:vtaiki:20201230112507j:plain

参考ブログについて

リソースの監視設定は、「ネットワークチェンジニアとして」様のブログをを参考にさせて頂きました。
changineer.info

Windows Server 2019に Zabbix Agentを追加する手順

Taikiです。

今回は、Windows Server 2019に Zabbix Agentを追加する手順を紹介したい。

前提条件

 

システム要件

 

サーバーIPアドレス

Zabbix Server:192.168.1.12
Zabbix Agent:192.168.1.100

追加手順

公式サイトからAgentをダウンロードする

www.zabbix.com


Agentのzipファイルを適当なフォルダに保存する

f:id:vtaiki:20201211064323j:plain


zipファイルを展開する(binとconfフォルダの存在を確認)

f:id:vtaiki:20201211064411p:plain


C:\Program Files配下にzabbix_agentsフォルダを作成する

f:id:vtaiki:20201211064433p:plain


作成したzabbix_agentsフォルダの配下に、展開したbinフォルダとconfフォルダを配置する

f:id:vtaiki:20201211064500p:plain


logsフォルダを作成する

f:id:vtaiki:20201211064526p:plain


以下の実行ファイルを管理者権限で実行するように設定する

手順:右クリック→プロパティ→互換性タブ→「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック

  • C:\Program Files\zabbix_agents\bin\zabbix_agentd.exe
  • C:\Program Files\zabbix_agents\bin\zabbix_get.exe
  • C:\Program Files\zabbix_agents\bin\zabbix_sender.exe
zabbix_agentd.conf(confフォルダ配下)のパラメータを下記の通り修正する
  • LogFile=C:\Program Files\zabbix_agents\logs\zabbix_agentd.log
  • Server=192.168.1.12
  • ServerActive=192.168.1.12:10061
  • HostnameItem=system.hostname 
Windows Defenderファイアウォールの受信規則ポートを開放する
  • 名前:Zabbix
  • プロトコルの種類:TCP
  • ローカルポート:10050
  • 条件一致した場合の操作:接続を許可する
  • 適用タイミング:ドメイン、プライベート、パブリック

f:id:vtaiki:20201211065355p:plain


サービス(zabbix_agentd)を登録する

PowerShellを管理者権限で実行し、下記コマンドを入力する

cd 'C:\Program Files\zabbix_agents\bin' 
.\zabbix_agentd --config 'C:\Program Files\zabbix_agents\conf\zabbix_agentd.conf' --install

f:id:vtaiki:20201211065527p:plain


サービス(zabbix_agentd)を起動する

スタートアップの種類:自動
 f:id:vtaiki:20201211065543p:plain


同手順の動画はこちら


Windows Server 2019へのZabbix Agent 5.2 追加手順


本記事の続きとして、こちらの記事も合わせてご確認ください。
www.mytaikiblog.com

参考ブログについて


Zabbix Serverの構築手順はdensan-hoshigumi様のブログを参考にさせて頂きました。
densan-hoshigumi.com


Zabbix Agentの追加手順は、bacchi.mes様のブログを参考させて頂きました。
bacchi.me

【グループディスカッションの進め方】グルディスで意見をまとめる6つの方法

 

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Taikiです。

 

今回はグループディスカッション(以下グルディス)で意見をまとめる6つの方法を紹介したい。

 

この記事は、こんな悩みをお持ちの方に、是非読んで頂きたい。

 

  • 就活しているが、グルディスの対策が分からない
  • グルディスの進め方が分からない
  • グルディスで、どう立ち回れば良いか分からない
  • 意見のまとめ方が分からない
  • グルディスで、採用側が何を評価しているかが見えない

 

この記事を書いている私は、ITのインフラ領域でエンジニアをしており、業務プロセス改善を担い、システム設計やクライアントを含むインフラ基盤のPJリーダーをやっている。

 

最近はビジネス領域に関心を抱き、BCG出身の会計士に師事し、経営戦略やロジカルシンキングを学んでいる。

 

 今回は、グルディスの全体像を把握し、グルディスで失敗しないための対策を紹介したい。

 

 

グルディスの役割を知る

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グルディスで、どう立ち回れば良いか分からない。何をしたらいいか分からない。

 

そんな人には、まずグルディスに必要な役割を押さえてもらいたい。 

 

 

役割を押さえておけば、議論中に足りない要素に気付き、その役割を買って出る事ができる。言い換えれば、チームに貢献することができる。

 

チームリーダー

 

チームリーダーは、チームとしての方針を決めて、議論を円滑に進め、意見をまとめる最終的な意思決定者といえる。

 メンバーから活発に意見を出してもらい、意見が割れた時に、全員が納得のいく結論に導く重要な立場だ。

 

その責任は重大なため、ハイリスク&ハイリターンな役回りといえる。

 

しかし、ポイントを押さえれば、自分をアピールするチャンスとなるため、進んで仕切りたい。

 

どう仕切るかは、後述の「グルディスの基本的な流れを押さえる」「意見のまとめ方を押さえる」を読んで頂きたい。

 

タイムキーパー

 

タイムキーパーの役割は、時間配分、進捗管理、円滑な進行役だ。

 限られた時間内で円滑に議論を進め結論を出すためには、タイムキーパーが不可欠となる。

 

どんな仕事でも、課題解決の時間は有限ではない。当然グルディスにも時間制限がある。

 

例えば、以下のように、フェーズ毎にいくら時間を割くのかを決める事になる。

 

  1. 現状分析 (5分)
  2. ブレスト (5分)
  3. 意見の取り纏め (10分)

 

タイムキーパーは、個々の発言時間にも気を配り、時間内に議論が収まるよう議事進行する事になる。

 

またタイムキーパーはサブリーダーの一面を併せ持つ。

 

もしチームリーダーが機能しなければ、議事進行を担うタイムキーパーが代わりに動かなくてはならない。

安牌なように見えて、タイムキーパーは大変な役回りだ。

 

タイムキーパーこそ、後述の「グルディスの基本的な流れを押さえる」を読んで頂きたい。

 

 書記

 

書記は、決定事項や意見を書き出す担当だ。

議事録があれば、都度振り返ることができ、論点を整理しやすい。

また口頭だけでなく視覚も使えるため、議論に集中しやすくなる。

 

今後グルディスがオンライン化すると、書記の役割はより重要になる。

 

Zoom等のビデオ会議で共有した画面(議事録)を見ながら、議論を進める事になるからだ。

 

論点を整理できるよう書きまとめるためには、やはり基本的な流れを抑えておきたい。

後述の「グルディスの基本的な流れを押さえる」を読んで頂きたい。

 

ファシリテーター(進行役)

 

ファシリテーターは進行役だが、先述のチームリーダーやタイムキーパーとその役割は被りやすい。

チームリーダーが仕切り役として進行したり、タイムキーパーが時間配分しながら進行する事もある。

進行役が複数人いると議論の妨げにもなる。時間も限られているため、役割分担はシンプルにしたい。

 

結論、ファシリテーターという役割を無理に設けなくても良いと思う。

 

グルディスのタイプを知る

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グルディスの事前対策が分からない、という悩みをお持ちの方には、グルディスのタイプを知って頂きたい。

 

グルフェスのテーマには、大別すると3つのタイプがある。

 

  • 抽象的なテーマ
  • 課題解決型のテーマ
  • 自由討論/選択型のテーマ

 

抽象的なテーマ

 

抽象的なテーマについて、一つ例を紹介する。

「猫が何匹いるか」を答えなさい。

 

曖昧過ぎて突っ込みどころ満載のテーマだが、この解を導くポイントはこちらになる。

・前提条件を決める

・基本式をつくる

 

前提条件を決める

 

曖昧なテーマに前提を決めずに、議論を進めるとおそらく論理破綻する。

前提が違えば、プロセスも結果も変わるからだ。

 

前提条件を決めるコツは、5W2Hを意識すると良い。ここでは、5W2Hの中の、When、Where、Whatを意識して、このように定義したい。

 

  • When(いつ)→ 現時点
  • Where(どこで)→ 日本国内
  • What(何を)→ 飼い猫

 

上記のように定義すると、「現時点で日本国内に飼い猫は何匹いるか」のように、具体的なテーマになる。

 

基本式をつくる

 

出した答えに根拠を持たせるには、解答に至る思考プロセスが納得できるものか、にかかっている。

 

その一助として、基本式をつくる事をお勧めしたい。

 

例として、「日本国内にいる飼い猫の数」を基本式で表してみたい。

 

日本国内の飼い猫の数 = 国内の世帯数 x 猫を飼う世帯の割合 x 一世帯当たりの飼い猫の数

 

ここでのポイントは、MESE(ミッシー)に考える事だ。

 

まず、「国内の世帯数」だが、1世帯あたりの平均人数を3人、日本の人口1億2000万人とすると、日本の世帯数は4000万世帯となる。

 

世帯数にした理由は、個人単位だと飼い猫の数が重複してしまうからだ。

 

次に、「猫を飼う世帯の割合」を50%とし、「猫だけを飼う割合」を20%、「猫+他のペットを割合」を10%と仮定すると、「50% x 30% = 15%」となる。

 

「猫を飼う割合」と曖昧な定義にすると、「猫だけを飼う世帯」と「猫+他のペットを飼う世帯」で数が重複したり、どちらか漏れる恐れもある。

 

最後の「1世帯当たりの飼い猫の数」だが、「1匹の世帯」が7割、「2匹の世帯」が2割、「3匹の世帯」が1割と仮定すると、「1匹 x 70% + 2匹 x 20% + 3匹 x 10% = 1.4匹 」となる。(4匹以上は少数派とみなし、ここでは許容誤差の範囲と捉える)

 

これも、「1匹の世帯」、「2匹の世帯」、「3匹の世帯」と分けて考えることで、MESE(ミッシー)が考慮され、数字に説得力を持たせる事ができる。

 

こうやって、できた計算式がこちらになる。

 

840万匹(日本国内の飼い猫の数)= 4000万世帯(国内の世帯数) x 15%( 猫を飼う世帯の割合) x 1.4匹(一世帯当たりの飼い猫の数)

 

MESEを意識することで、答えに至るプロセスが鮮明になり、数字に根拠を持たせることができる。

 

このように、すぐに調査することが難しいような分量を、仮説を立て、論理的に推論し、短時間で概算することをフェルミ推定と呼ぶ。

 

コンサル界隈では有名な手法だが、仮説思考を鍛える上で、社会人ならフェルミ推定を解く練習をお勧めしたい。

 

課題解決型のテーマ

 

課題解決のテーマについても、例をあげたい。

 

ここ数年、営業部の生産性が低下している。低下の原因は、市場や競合ではなく、自社の営業プロセスにある。社内調査を行ったところ、下記の事が分かった。

・営業担当者が訪問しても、商談に持ち込めない場合が多い

・平均受注額の推移は、特に低下していなかった 

 上記の調査結果を踏まえ、原因を絞り込むために、他に何を調べれば良いか。

 

上記の調査結果からすると、商談数が少なそうだが、平均受注額の推移は特に低下していないため、受注単価が高くなったように見える。

 

しかし、この説明では、単なる感想や思い付きであり、事実と乖離する恐れがある。

 

限られた情報から、解を導くためには、足りない情報を見つける事だ。

何が足りないかは、営業プロセス全体の状況を知る必要がある。

 

プロセス全体の状況を知るアプローチは、やはり、MESE(ミッシー)で、漏れなくダブらず、そのプロセスを洗い出すことにある。

 

まずは生産性を、「営業一人当たりの受注高」と定義してみる。

 

次に、「営業一人当たりの受注高」の基本式を組む。

営業1人当たりの受注高 = 訪問頻度 x リード獲得率 x 成約率 x 平均受注額

 

そして、各プロセスを因数分解する。

訪問頻度 = 訪問数 ÷ 営業担当者

リード獲得率 = 商談数 ÷ 訪問数

成約率 = 成約数 ÷ 商談数

平均受注額 = 受注高 ÷ 成約数

 

後は、実際の数値を、上記の式に当てはめれば、どこが生産性低下のボトルネックとなるか見えてくる。

 

そのボトルネックを解消できた状態が、本来の「あるべき姿」となる。

 

そのボトルネックを解消するために、問題の背景にある仕組みを知ることがとても重要になる。

 

先述したように、グルディスでは、結論よりも、そのプロセスが注目される。そのため、全体の状況を知り、過不足がないかを常に意識することだ。

 

どう全体を把握するか、そのアプローチの一助となる思考法をフレームワークという。

 

例えば、先の、「営業一人当たりの受注高」も、マーケティングフレームワークである「AIDA」からヒントを得たものだ。

 

フレームワークを知っておくことで、解に至る時間短縮の助けになるため、基本的なものは押さえておきたいところだ。

 

自由討論型・選択型のテーマ

 

 自由討論型と選択型のテーマは、本質的には同じ部類に所属する。

プランAとBを比較し、その優劣を証明し、何れかを選択する結論に至るからだ。

 

このテーマについては、こちらを例にしたい。

子どもにスマホを待たせるべきか

 

まず、プランA(スマホを持たせる)とプランB(スマホを持たせない)を比較するときに、争点となるクラッシュポイントを意識したい。

 

学生なら「学力への影響」や「クラスメイトとのコミュニケーション」が争点となるだろう。

 

どちらのプランも、リスクとリターン両方あるものだが、そのリスクを潰すことができれば、そのプランの優位性を証明しやすくなる。

 

プランAなら、「スマホを持たせても学力に影響はない、むしろ好循環となる」ことを証明したいし、プランBなら「スマホを所有していなくてもコミュニケーションに影響はない、むしろ良い関係をつくれる」ことを証明したい。

 

ここで、注意したいのは、価値観の押し付け合いにならないことだ。

 

「子どもにスマホを持たせる」は個人の価値観に左右されやすいテーマだからこそ、客観性と定量性を重視したい。

 

そのためにも、その聞き手が分かりやすいよう、ブレない評価軸をもつことだ。ここでは3つの軸を紹介したい。

  1. タイムスパン

 

1. 実

 

性は、ボリュームポテンシャルの視点で、その効果を検証する手法だ。

 

学力アップのために、スマホを持たせた方が良い。その理由は、スマホには、デジタル教材や音声、動画解説などコンテンツが豊富にあるからだ(ボリューム)スマホのデジタル学習というオプションを増やすことで、学校や塾が苦手な子にも、勉強しやすい環境を提供する事ができる(ポテンシャル)

 

2.実

 

性は、コストリスクの視点で、そのプランの効果を検証する手法だ。

 

スマホを持たせることで、月額料金が発生する(コスト)。しかも、その使い道が、ゲームなどの娯楽目的になれば、勉強時間や睡眠時間が少なくなる恐れがある(リスク)

 

3.タイムスパン

 

タイムスパンは、「その準備が長いか短いか」「効果の継続が長いか短いか」の視点で、そのプランの効果を検証する方法だ。

 

スマホを渡すのは簡単だが(準備が短い)、取り上げるのは難しいため(準備が長い)、もしスマホが悪い影響を与える場合、取り返しがつかなくなる。

または、一度スマホを渡して、いい勉強の習慣がつけば、常に手元にあるため、好循環を生み出すことができる。(効果の継続が長い)

 

性、実性、タイムスパン、上記のような評価軸があるなら、プランAとBを判断するときに、客観性と定量性重視の視点で物事を判断できる。

 

思考の技術や作法を知ることが、判断軸を磨く第一歩となるため、まずは手本となる良書に触れておきたい。

 

グルディスの基本的な流れを押さえる

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グルディスの進め方が分からない人は、基本的な流れを押さえてもらいたい。

  1. 自己紹介する
  2. 担当をきめる
  3. 共通認識をもつ
  4. ブレストする
  5. 意見をまとめる
  6. 発表する

 

1. 自己紹介する

 

一言でも良いので、議論に入る前に、自己紹介をしたい。

 挨拶をすることで緊張が和らぎ、議論へのスイッチが入るからだ。

 

2. 担当を決める

 

自発的なメンバーにあたれば、自動的に役割分担されるが、そうでない場合は、進んで決まっていない担当を買って出る。また依頼してもいいだろう。

 

リーダーやタイムキーパーなど役割が決まらないまま進めば、意思決定や時間配分がままならず、ただの雑談になってしまう。

 

3. 共通認識をもつ

 

先述した「猫は何匹いるか」のような曖昧なテーマの場合、議論が平行線になる恐れがある。

5W2Hを意識し、しっかりと定義付けし、テーマの前提条件や方針を決めたい。

 

4. ブレストする

 

前提条件や方針の共通認識ができれば、ブレスト(意見を出し合う)を行う。

 

例えば、「日本国内に飼い猫は何匹いるか」をテーマにした場合、どうやって飼い猫の数を割り出すかの話し合いになるだろう。

 

「国内の人口から割り出そうか」

「世帯当たりで飼い猫は何匹いるかな」

「猫と猫以外のペットを飼っている世帯もあるよね」

 

色々な意見がでると思うが、漏れやダブりなく全体を網羅するという視点を忘れずに、議論を進めたい。

 

「国内の人口から割り出そうか」

⇒「個人だと世帯で考えた時に、飼い猫が被っちゃうよね」

 

「世帯当たりで飼い猫は何匹いるかな」 

⇒「1匹だけの世帯、2匹の世帯、3匹以上の世帯もあるよね」

 

「猫と猫以外のペットを飼っている世帯もあるよね」

 ⇒「猫だけを飼っている世帯、猫とそれ以外のペットを飼っている世帯の割合も出した方がいいかも」

 

5.  意見をまとめる

 

異なる意見をまとめるコツは、グルーピングと上位概念の設定となる。

詳細は、後述の「意見のまとめ方を押さえる」をご覧頂きたい。

 

6.  発表する

 

先述のグルーピングと上位概念を押さえておけば、簡潔に要点を説明しやすい。

発表の際は、PREP法を使い、以下の順番で文章を構成する。

 

  1. 結論(Point)
  2. 理由(Reason)
  3. 具体例(Example)
  4. 結論(Point)

 

意見のまとめ方を押さえる

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議論が平行線となる、噛み合わない、意見が割れるなどを回避するために、意見のまとめ方を押さえておきたい。

 

  1. 定義付けを行い、前提条件を決める
  2. 問題の全体像を明らかにし、あるべき姿を定める
  3. グルーピングを行い、上位概念を定める

 

1. 定義付けを行い、前提条件を決める

 

先の「営業部の生産性が下がっている。原因を調べなさい。」のテーマで言えば、「生産性」が定義されていなければ、議論はかみ合わない。

 

生産性の定義が、「全体の受注高」、「1人当りの受注高」、「全体の受注件数」、「1人の受注件数」など思い思いに、議論を進めれば、原因も対策も異なるからだ。

 

まずは、しっかりと定義付けし、共通認識を持つことだ。

 

2. 問題の全体像を明らかにし、あるべき姿を定める

 

先の「営業部の生産性が下がっている。原因を調べなさい。」のテーマでは、営業プロセスの基本式を組み、目標達成を阻害するボトルネックを探ることを紹介した。

 

営業プロセスの観点から、「AIDA」というフレームワークを活用し、全体像を掴もうとしたが、よりマクロ的な視点で言えば、「3C分析」というフレームワークもある。

 

3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」について分析する方法だ。

 

その中で、Customer(市場・顧客)についてクローズアップするなら、「4P」「STP」を、Company(自社)の視点ならSWOT分析を、Competitor(競合)なら「ファイブフォース分析」などのアプローチがある。

 

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繰り返しになるが、基本的なフレームワークを押さえると、様々な課題に対するアプローチ方法が分かり、問題の背景にある仕組みや構造を素早く掴むことができる。

 

 3. グルーピングを行い、上位概念を定める

 

ブレストの段階では、反論にひるまず、間違いに恐れず、どしどし意見を出してもらいたい。

 

先の「営業部の生産性が下がっている。原因を調べなさい。」のテーマについて議論し、「営業プロセスの構成を出してみよう」という話になったとする。

 

例えば、議論中にこういった意見が出た。

 

「まず訪問件数だよね」

「訪問件数から商談件数がいくらになるかな」

「あとは商談件数から受注件数だよね」

「一件あたりの受注金額はいくらだろう」

「そもそも営業担当者数て何人なのって話じゃない」

 

議論に出た「キーワード」を拾い集めてみる。

 

①訪問件数
②商談件数
③受注件数
④受注金額
⑤営業担当者数

 

関係のありそうな「キーワード」をグルーピングしてみる

 

  • 「⑤営業担当者数」と「①訪問件数」
  • 「①訪問件数」と「②商談件数」
  • 「②商談件数」と「③受注件数」
  • 「③受注件数」と「④受注金額」

 

グルーピングした上位に位置する概念が何かを考える。

 

・「営業担当者数」と「訪問件数」

⇒ 訪問頻度を出すために必要な情報

 

・「訪問件数」と「商談件数」

⇒ リード獲得率を出すために必要な情報

 

・「商談件数」と「受注件数」

⇒ 成約率を出すために必要な情報

 

・「受注件数」と「受注金額」

⇒ 平均受注額を出すために必要な情報

 

以上の手順で、基本式を組めば、営業一人当たりの受注高を出すためのプロセスを可視化することができる。

 

営業一人当たりの受注高 = 訪問頻度 x リード獲得率 x 成約率 x 平均受注額

 

関連記事として、下記は多数の意見が出た場合に、皆が納得する方法を記事にしたものだ。合わせて読んで頂きたい。

 

www.mytaikiblog.com

 

採用側が評価するポイントを意識する 

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 採用側が評価するポイントは、大きく分けると「素養」「一緒に働きたい」の2つになる。

 

素養

グルディスを通し、論理的な思考や問題解決能力など、ビジネスマンとしての素養が備わっているかを評価される。

 

集団心理や同調圧力に呑まれず、冷静に物事を判断し、論理的に説明できるかが注目される。

 

一緒に働きたいか

 

グルディスを通し、チームへの貢献度が高いかを評価される。

 

役割を買って出たり、別の視点から意見を出したりと、言いたいことを言うだけのワンマンプレイではなく、チーム中心に立ち回ることができるかが注目される。

 

関連記事として、下記も合わせて読んで頂きたい。

 

www.mytaikiblog.com

 

グルディスの経験を積む

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最も効果のある練習は、グルディスの経験を積むことだ。

 

私も、ビジネススクールに通い、グルディスの経験を経て、自信を持つようになった。

 

グループディスカッションの研修を受ける就活サポートもあるので賢く活用したい。

 

無料で研修を受けながら就活も【ウズウズカレッジ】

 

まとめ

 

今回は、グルディスで意見をまとめる方法として、6つの手順を紹介した。

 

  1. グルディスの役割を知る
  2. グルディスのタイプを知る
  3. グルディスの基本的な流れを押さえる
  4. 意見のまとめ方を押さえる
  5. 採用側が評価するポイントを意識する
  6. グルディスの経験を積む

 

この6つの対策を押さえれば、冒頭に記した悩みも解消できるだろう。

 

  • 就活しているが、グルディスの対策が分からない
  • グルディスの進め方が分からない
  • グルディスで、どう立ち回れば良いか分からない
  • 意見のまとめ方が分からない
  • グルディスで、採用側が何を評価しているかが見えない

 

最後に、付け加えるとすると、「完璧な正解にこだわらない」「発言を恐れない」「建設的な意見を述べる」の3つの心得を忘れてはいけない。

 

1人では正解に辿り着けないから、ビジネスにおいて、会議や打ち合わせがある。

 

ビジネスの現場では、多数の意見を取り入れ、過不足を修正し、PDCAを繰り返し、課題解決を行うのが日常だ。

もし最初から、完璧な正解にこだわり、発言に慎重になり過ぎると、視野が狭くなり、議論は先に進まない。

 

自分のふとした意見が、誰かの知識のタグにかかり、建設的な議論に発展することも沢山ある。

 

議論の目的は、チームへの貢献であり、ビジネスの成功であることを忘れてはいけない。

Microsoft 365のプラン一覧と各プランの特長

こんにちは、Taikiです。

2020年4月21日、Office 365の一部プランが、Microsoft 365に名称変更された。この名称変更の狙いは何か。そして各プランの違いは何か。今回はこの点に迫りたい。

 

 

Office 365 / Microsoft 365とは何か。

言わずもがな、Microsoftが提供するSaaS型のコラボレーションツールである。OutlookExcel、WordなどのアプリケーションやMDMやBIツール、セキュリティ管理等のサービスが含まれている。

 

▼Office 365 / Microsoft 365の歴史

2011年 法人ユーザー向けに「Office 365」を発売

2013年 Office 2013のリリースに伴い、OneDriveを付け加えるなどOffice365を拡張

2017年 社員300人以下の中小企業向けエディション「Microsoft 365 Business」を発表

2020年4月21日 Office365がMicrosoft365に名称変更。

 

▼今回名称変更になったプラン

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出典:マイナビニュース

 

なぜ名称が変わったのか

アプリやサービスの中身は変わらず、なぜ名称だけが変わったのか。

会社の認知度とイメージの向上という説がある。「Office 365...」という言葉よりも、「Microsoft 365...」のように社名を含めた方が良いというものだ。

また、「Microsoft 365」にリブランドすることで、Office 365よりも多くのサービスを提供することを狙っているという説もある。

私の見解は少し異なる。あくまで私見だが、会社の認知度とイメージの向上という説については、Microsoftを知らない人はいなし、「Microsoft 365」よりも「Office 365」の方が認知度は高い。

その証拠に、Google トレンドで検索すると、キーワードの人気度は「Office 365」の方が上だ。

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今後はOffice 365よりも多くのサービスを提供する、という説だが、Office 365というプランは、今後もエンタープライズ向けに継続される。それを差し置き、中小企業向けで、より多くのサービスを提供しようとするのも現実味がない。

 

プラン名称変更の理由について、私が一番しっくりくるのは、ポジショニング戦略だ。これまで「300人未満の中小企業」、「300人以上の大手企業」という異なるターゲットに対し、「Office 365」という同じ名称でサービスを提供していた。

この分かりにくさを解消することが、名称変更の狙いではないだろうか。

今回の名称変更により、基本的に、「Microsoft 365」は300人未満の中小企業向け、「Office 365」は300人以上の大手企業向けのサービスとなった。例外として、Office単体プランは、「Microsoft 365 Apps...」に変更された。

名称変更により、対象となる客層に対象のサービスを訴求しやすくなる。そして、顧客もサービスを求めやすくなり、インサイトを得やすくなる。その結果、契約のエンゲージメント率を高めたり、ユーザーの満足度を高めることが目的だとした方が、腹落ちしやすい。真相は不明だが。。

 

Microsoft 365とOffice 365の違いは

Microsoft 365とOffice 365の違いは何か。それはBusinessとEnterpriseというサービスの違いだ。

では、BusinessとEnterpriseの違いは何か。先述の通り、ターゲット層が、300人未満か、300人以上かの違いだ。また、後者の大企業向け Microsoft 365 のプランでは、Power BI Proなどのビジネス インテリジェンスとアナリティクスの機能も追加され、コストだけてなくプロフィット強化もサポートしてくれる。

 

Microsoft 365のプラン一覧とその違い

EnterpriseファミリーやBusinessファミリーは幾つかのプランに分かれている。プランの特長と価格を踏まえて、Microsoft 365の体系図を作成した。

あくまで個人的に、分かりやすいように分類分けしただけなので、抜け漏れや読者の理解と異なる部分もあるかと思うが、ご参考までに。

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詳細なアプリケーション名やサービス名は省くが、EnterpriseやBusinessファミリーを大別すると、「現場の生産性」、「Office単体プラン」、「多機能」となる。

現場の生産性

ここでいう現場とは、オフィスのデスクワークとは異なる。例えば、物流や倉庫、工場などをイメージしてもらいたい。つまり、ライトユーザーが対象だ。

そういったユーザーは、オフィスではなく現場で働くため、必ずしもPCを保有していない。もしろスマホタブレット等のモバイル端末だろう。その方がすぐに移動できるし何かあれば電話もできる。

そういったユーザー環境を考えると、モバイルやWeb環境で利用したいところだ。そのため、Businessの「Microsoft 365 Business Basic」やEnterpriseの「Office 365 F3」では、デスクトップアプリは提供していない。その代わり、安い。料金は、上の体系図で確認頂きたい。

しかし、モバイル端末になると紛失の恐れもあるし、BYODによる情報流出も懸念されるだろう。コンプライアンス重視の大手企業なら猶更避けられない問題だ。そこで、Enterpriseでは、「Microsoft 365 F3」というプランで、セキュリティ可視化、ウィルス対策、コンテンツフィルター、暗号化やリモートワイプといった機能を提供している。

▼サービス名はこちら

Office単体プラン

Microsoft 365には、電話やメールやデバイス管理、ビジネスアナリティクスなど豊富なサービスがあるが、それらを除いて、Office製品だけを利用したい場合は、Businessの「Microsoft Apps for business」やEnterpriseの「Microsoft 365 Apps for enterprise」を選ぶことになる。

▼主なサービスはこちら。

多機能

Microsoft 365の真骨頂は、多機能だ。ここでは、Enterpriseのプラン(E1、E3、E5)を例に紹介したい。

Office 365 E1

E1だが、個人的に注目したいのは、50GBの法人メールや1 TB の個人用クラウド ストレージに加え、繰り返しの作業のワークフローを自動化するPower Automate、従業員のモバイル デバイスを管理する Mobile Device Management (MDM) for Office 365などがある。

Office 365 E3

E3の概要は、E1の機能+大容量といったところだ。100 GB の法人メールに加え、サブスクリプションのユーザー数が 5 人以上なら、無制限の OneDrive ストレージを利用できる。

Office 365 E5

E5は、Microsoft 365の最上位サービスである。その特長は、電話システムとの連携だ。通話制御とPBXをクラウドと連携し、Microsoft Teams と Skype for Business Onlineで通話ができる。テレワーク時代では、注目される機能だ。

ビジネスアナリティクスのPower BI Proでは、十分な情報が集まれば、意思決定のインサイトを得ることができる。

そして、組織内のアプリを可視化して攻撃の脅威や情報流失を特定対処する、「Office 365 Cloud App Security」などセキュリティ管理も強化されている。

 

まとめ

Microsoft 365のアプリやサービスは豊富にある。その分、他社の競合も多い。代表されるのは、Googleが提供している「G Suite」だろう。

そのため、異なるターゲット層に応じて、プランの名称を変更し、エンゲージメント率を高めるアプローチを展開する狙いだろう。

Microsoft 365に関わる人にとっては、全てのプランを覚えることは難しいため、その目的や特長を理解し、体系的に全体を把握することをお勧めする。

テレワークで伸びるDaaS型クラウドのメリットは

こんにちは、Taikiです。

テレワークでDaaS(Desktop as a Service)型クラウドの売り上げが急増している。ITRの調べによれば、2022年のDaaS市場は、2018年の2倍以上になるとの試算だ。今回は、なぜDaaSが伸びているのか、その理由に迫りたい。

図1:DaaS市場規模推移および予測(2017~2023年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)

 

DaaSはセキュリティに強い?

そもそもDaaSを採用する理由は何か。それはセキュリティに他ならない。

DaaSとは、VDIと呼ばれる仮想デスクトップがクラウド上にある仕組みだ。仮想デスクトップを導入すれば、接続元デバイスを問わず社内ネットワークにアクセスでき、仮想デスクトップで編集したデータは、すべてクラウド上に保存される。

つまり、接続元デバイスにデータが残ることがないため、セキュリティが確保される。

テレワーク時代に突入し、各社はBYODも検討しているが、懸念されるのはセキュリティリスクだ。そのリスクを解消できるサービスが、この仮想デスクトップといえる。

 

なぜクラウド型の仮想デスクトップか?

ではなぜクラウドなのか。別に仮想デスクトップなら社内のサーバーに置くこともできる。

簡潔に言うと、経営管理においても、クラウドサービスはとても都合の良いシステムだからだ。

膨大な顧客データを抱える銀行や保険、人材紹介やEコマース等のエンタープライズなら尚更だろう。オンプレで同等の環境を整えるなら初期費用が膨大になる。固定資産が膨らむ分、流動比率が悪くなり財務諸表にも響く。オンプレミスでサーバーを保有する場合、税務上の処理で固定資産税も発生する。

一方クラウドならサブスクリプションのため、一部例外はあるが、資産ではなく費用として計上され、財務上や税務上のメリットも大きい。

クラウドの場合は利用企業が設備を構築し、ソフトウェアを開発するわけではなく、自社として資産を保有することにもなりません。なので、月額の利用料について会計上は資産ではなく「費用」として計上します。一方、クラウドサービス導入の初期費用として必要になるカスタマイズにかかる費用は当該ソフトウェアの取得価額として資産計上するのが一般的となります。

クラウドの場合はサーバーなどの設備投資は基本的に不要なので、固定資産税の対象にはなりません。一般的に、それまでのオンプレミスから移行するメリットの1 つとして、税務面での利点が挙げられます。実際にオンプレミスで所有していたサーバー設備などを放棄すると、固定資産税が軽減されるケースも考えられます。クラウドサービスの利用を検討している場合は、税理士に相談しながら税負担をシミュレーションしてみるとよいでしょう。

出典:クラウド実践チャンネル

 

また自社で仮想デスクトップ環境を整えるとなると相応のハードウェアを抱える分、人的コストも高くなる。もしクラウド化すれば、人的コストを戦略面に割く事ができ、内製化をより推進する事ができる。

 
また上場企業は厳しいITの監査を受ける。様々なセキュリティコンプライアンスの基準をクリアしないといけない。以前話題になったヨーロッパの一般データ保護規則であるGDPRのように、多国籍に跨いで個人情報を保有していれば、更に厄介になる。

しかし、クラウドサービスなら、月額料金を払えば、管理の行き届いたセキュアな環境を手に入れることができる。無論、大手のクラウドベンダーは、GDPRに準拠したサービスとリソースを提供している。

 

デメリットは何か?

唯一のデメリットがあるとすれば、変動型の月額料金ではないだろうか。支出を把握できないと予算が立てにくい。

しかし、DaaSにおいては、そのデメリットを解消しやすい。と思う。

1つ目の理由は、DaaSも稼働時間に応じた料金体制だが、サーバーではなくクライアントPCのため、適時シャットダウンしやすい。2つ目はRDP接続のため、サイズや表示色数を変更し画質を落とせばトラフィック量を抑えることもできる。

また環境が許せば、基幹システムとの通信など高トラフィック通信はクラウド内で行うと節約できる。以下はAWSのイメージ図だ。

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ちなみに、AWS Workspacesの場合だと、EC2と同じ料金体系らしく、通信料のデータイン(自分⇒AWS)は無料。アウト(AWS⇒自分)は1GBまで無料だ。

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まとめ

クラウドサービスのデメリットは、変動する月額料金だが、DaaSではそのデメリットを最小化しやすい条件が揃っている。またそれを差し引いても、特に個人情報を扱うエンタープライズにとっては、DaaSを使うリットは大きいだろう。

アフターコロナで伸びるサービスは何か

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こんにちは、Taikiです。

アフターコロナで伸びるサービスは何か。ベタだが敢えてクラウドを推したいと思う。

アフターコロナの世界で、クラウドが伸びるのは、テレワークで成果が出せる、またその手応えを感じた企業が多いからだ。

これまでは、テレワークというアイデアはあっても実現は難しかった。その矢先に緊急事態宣言が発令され、在宅勤務せざるをえない状況に置かれた。自宅保育もセットでだ。その過酷な状況下で、一定の成果を確認できた今、雇用側と非雇用側の多くは、在宅勤務に可能性を感じたはずだ。

アフターコロナの向かう方向

アフターコロナの向かう方向は、オフィスの閉鎖や縮小だ。

不確定要素が多い状況下では、資産を保有するリスクを減らしたい。その一環として、オフィスを解約・縮小する動きが見える。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の要請を受けて、テレワークを導入する企業が増加し、オフィスに出社する従業員は減っています。

背景には想定以上にテレワークが機能し、従業員が出社するオフィスの必要性が見直され始めていることがあるということで、不動産会社アットオフィスの中西孝至さんは「高い賃料を払わずにシェアオフィスなどを活用する動きが進むものとみられ、都心のオフィスは拡張傾向から分散縮小へと流れが変わり始めた」と話しています。

引用:NHK

テレワークが十分機能するなら、オフィスを所有する意味は薄い。むしろ、オフィスを閉鎖・縮小したほうがコロナの予防も含めメリットが大きい。

一部の企業は今後、下記のように、段階的にオフィスに依存しない環境をつくるだろう。

  1. 出勤率を抑える
  2. フルリモート化
  3. オフィスの縮小

実際、オフィスの出勤率を抑える取り組みが、各社で進められている。感染リスクを減らす狙いだが、在宅勤務の生産性アップも必死に模索している。これほど効率化を進める機会はそうないだろう。

富士通は25日、緊急事態宣言が全面解除された後も、オフィスへの出勤率を最大25%に抑えると発表した。社員の出勤を必要最低限にとどめ、原則在宅勤務を継続する。顧客などとの対面での面談や打ち合わせについても、オンラインなどによる遠隔での実施を推奨する。

出典:日本経済新聞

急拡大するDaaS(Desktop as a Service)

社会インフラを除き、 社員がオフィスに出社する理由は、「社内システム」と「紙」の存在だ。在宅での「社内システム」の利用は、下記の何れかで解消できるだろう。

  • リモートアクセスサービス:オフィス内のPCにアクセスできる。
  • VDI(仮想デスクトップ基盤):デスクトップ環境を仮想化しサーバ上に集約する
  • DaaS(Desktop as a Service):デスクトップ環境をクラウド化する。

では、なぜDaaSが伸びているのだろう。

リモートアクセスサービスは、安価で導入もお手軽だが、オフィス内にクライアントPCを常時起動しておく必要がある。ハードウェア数も多いため、当然障害率や管理コストも高い。

VDIはどうか。サーバーに集約する分、ハードウェアの故障率が少ない上、管理もしやすい。だが、サーバーがダウンすれば全社員は路頭に迷う。つまり障害時のインパクトが大きいのだ。そうならないよう、ネットワーク、サーバー、ハードディスクの冗長化や定期バックアップなどで初期コストが馬鹿にならない。

DaaSだが、クラウド上にデスクトップ環境があるため、まずハードウェア故障の心配はない。懸念はクラウド上での障害だが、大抵のクラウドサービスにはSLAが付帯され停止時間に応じて返金される。

何よりもDaaSの良いところは、デスクトップ環境を直ぐに作成・削除できること、マシンリソース枯渇の心配がないこと、OS最新化やアプリ配布を一括管理できることだ。これなら社内のシステム管理もフルリモートで可能となる。もし基幹サーバーもクラウドなら、同一ネットワークに置いてトラフィックの料金を抑えることもできる。

実際、DaaSは、コロナ禍でパブリッククラウドの中でも急成長している分野だ。

techtarget.itmedia.co.jp

DaaS等のクラウドサービスで、全ての「社内システム」を在宅勤務で利用できる、という課題をクリアできれば、確実に出社率を下げることができる。しかし、紙の問題がある以上、フルリモートは難しい。

浸透するクラウド契約サービス

オフィスに出勤するもう1つの大きな理由は紙の存在だ。社内の稟議等は何とでもできる。問題は契約書だ。日本は「ハンコの文化」が根強く、電子契約は法的効力も乏しいとされる。

テレワークの最大障壁は、契約書など対外的な書面の存在だろう。

しかし、クラウド契約を手掛ける、弁護士ドットコムの「クラウドサイン」は今年4月、導入企業が8万社を超え、国内シェアを約80%まで伸ばしている。またIT企業の間でも、電子契約に移行する動きを見せている。

こういった変化をみると、アフターコロナでは、電子契約への切り替えが更に加速する事が予想される。

 LINEは、5月1日から法律で定められている場合を除き原則、書面での契約を取りやめ、インターネット経由でやり取りする電子契約に切り替えることを決めました。

フリマアプリのメルカリも、4月に電子署名を使った契約に原則として切り替え、取引先にも求めていく方針を明らかにしていて、在宅勤務を徹底するための取り組みが広がり始めています。

出典:NHK

まとめ

アフターコロナの世界では、在宅勤務の取り組みとして、DaaS(Desktop as a Service)やクラウドサインのような電子契約サービスが普及していくだろう。

その結果、オフィスの閉鎖・縮小を視野に入れ、テレワークの生産性を高めるためのクラウドへの投資は益々増えると予想される。東京都内では、1人当たりのオフィス賃料が、1ヵ月当たり約7万円と言われているが、テレワーク環境整備の費用は、遥かにそれを下回るだろう。

しかし、オフィスの閉鎖や縮小が進む一方で、DMMやトゥモローゲートのように、敢えてオフィスに拘り、自社ブランドの象徴とする動きも出てくる。今後オフィスの在り方はこの二極化を歩むことになりそうだ。

転職において苦手な英語面接をどう乗り切るか

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転職において、苦手な英語の面接をどう乗り切るか。

先日英語で面接を受けたため、今回はこのテーマに触れたい。かく言う私も大学のESS出身だが宴会部長だったため、英語は得意ではない。

結論を言うと、まずはしっかり面接対策する。英語対策はその後だ。面接の本質は、日本語も英語も変わらないからだ。

応募者が苦手とする英語で面接のチャンスをもらえる時点で、採用側が応募者に求める理由は別にある。その強みさえ証明できれば、英語が流暢でなくても通過する可能性は十分にある。

ある外資コンサル曰く、「英語はカレーの脇にある福神漬けと変わらない」。

英語力の差は、決定的な差ではない。外資で働いていた時、あるマネージャーが一言一句を原稿を見ながら日本語英語でプレゼンしているのを見てそう感じた。

 

 面接の対策

では面接の対策とは何か。

それは自分の経歴や志望理由、今後のビジョンが求人と一致していることを示し、求められるスキルや適性をクリアしている、そう採用者に納得してもらうための準備である。

そのため、採用者が何を求めているか、求人の意図を読み取り、自分の経験から採用者が知りたい情報を提供することが重要となる。その準備とはスキルや適性を証明するだけではない。求人情報から採用者のペルソナを設定することだ。

このセグメンテーションのスキルはどこにいても求められる。

営業やマーケは当然の事、プロマネやコンサル、SEやPG、どんな職種でも限られた情報で、ターゲット層と買い手の欲求を読み取らなければいけない。市場分析や業界分析もそのためにある。その解が的を得ているかどうか、面接においてもそのセンスが求められる。

 では採用側は何を聞いてくるのか。カテ分けすると3つある。

  • 一貫性:そのポジションにミスマッチはないか
  • スキル:ポジションに見合うスキルがあるか
  • 適正:その役割や責任を果たせるか

 

一貫性の確認

採用者が知りたいことは、応募者の過去、現在、未来に一貫性があることだ。そのため、経歴や志望理由、今後のビジョンを聞いてくる。

しかし一番の狙いはミスマッチを予防する事だ。

いかにスキルや適性が優れていても、ミスマッチが起これば徒労に終わる。そのため、採用者はその転職に矛盾がないかを精査し、応募者は納得のいくストーリーを用意しなければいけない。

 

Tell me about yourself(自己紹介をお願いします)

これは双方の認識に相違がないか、認識を合わせるための質問だ。

特に業種や職種にストーリー性があるか、経験年数が十分かが注目されるだろう。 

 

Why do you leave your current job ?(転職する理由を教えてください)

転職理由が妥当かの確認、言わば、過去と現在に一貫性があるかの確認だ。

転職理由≒志望理由のため、現職で経験できない事がこのポジションならできる、自ずとそういう展開になるだろう。現職は方向性が違う事、目標の途上にこのポジションがある事、応募者はこの2点を立証しないといけない。

この質問も採用者の視点で考えることが重要だ。従って人間関係や給料だけの理由は論外である。採用者はその妥当性を判断できないからだ。

 

Why do you want this job ?(この会社を志望する理由を教えてください)

これもミスマッチを回避するための質問だが、回答するための条件は2つある。

  • 採用側が欲しがる経験やスキルを提供できる
  • 応募者が欲しがる能力やスキルを習得できる

相互利益(Mutual benefit)はミスマッチの抑止になりやすい。

ギブだけなら不自然だし、テイクだけなら不快感を覚える。転職という取引もギブ&テイクで成立するはずだ。

 

What are your goals for the future ?(将来どうなりたいかを教えてください)

そのポジションと将来のビジョンが関係しているか、言わば現在と未来に一貫性があるかの確認だ。営業で応募しているのに、将来はエンジニアになりたいと言えば、ほぼ不採用となるだろう。

 

スキルの確認

応募者は、そのポジションに見合うスキルや経験があることを立証しなければいけない。それらを裏付けるのは、主に経験年数やプロジェクトの規模、立場や資格の所有だろう。

 

Why should we hire you ?(なぜあなたを雇わないといけませんか)

あまり聞きなれないが、この質問の意図は何か。

これは、求人の背景にあるミッションを理解し、その責任を果たせるかの確認だ。その裏付けは、やはり先に挙げた経験年数やプロジェクトの規模、立場や資格の所有だが、それに加えて具体的な過去のイベントやプロジェクトを織り込むと説得力が増す。

 

What is your greatest strength?(強みは何ですか)

この質問をするときは、レジュメにあるスキルだけではなく、それを活かすソフトスキルがあるかも確認したいと考えている。例えばコミュニケーションやプレゼン、調整能力等である。その強みを裏付けるエピソードがあると良い。

 

 What is your greatest weakness?(弱みは何ですか)

この質問は、決して応募者のあら捜しではない。

応募者が自身を客観視できるか、その弱点を補う努力の確認だ。例えば、エンジニアからマネジメントに転向したい、しかし予算やスケジュール、人的管理の経験が不十分だったため、PMPやプロジェクトマネジメントの資格を取得した等である。

新しい職場だと少なからず未経験業務に遭遇する。苦手な分野かもしれない。その時にどうキャッチアップできるか、その辺りを見越した質問でもある。理解が遅い、数字に弱い等と相対的に比較しにくい弱点は露呈すべきではない。

 

適正の確認

採用者は、そのポジションに合った人物像を設定している。

その指標は、物の考え方や問題解決能力だ。コンピテンシー面接というものがあるが、過去の失敗や挫折をどう捉え対処したか、そのプロセスを評価し、成果を残しやすい行動特性かを判断する。適性検査もそれを評価する方法の一つだろう。

 

How do you handle stress and pressure ?(ストレスやプレッシャーにどう対処しますか)

仕事にストレスはつきもの。

責任が重いほどプレッシャーも強い。ストレスマネジメントのスキルは、どこにおいても必須条件となる。自分なりのストレス対処法を紹介したいところだが、採用者にとっても納得がいくものにしたい。私の回答例を後で紹介する。

 

Give me a recent example of when you have experienced a setback.(最近起きた困難や挫折の場面を例をあげて説明して下さい。)

これは先日実際に受けた質問だ。おそらく、この手の質問はよくあるはずだ。

どのポジションにおいても問題は必ず発生する。

採用者は、その問題をどう対処するかを知りたい。また再現性をチェックしたいため、過去の経験とそのポジションの関連性も知りたいはずだ。

従って、求人の背景を踏まえて、当時困難に陥った状況を説明し解像度を鮮明にできれば、再現性は高いとみなされるだろう。その上で、どう対処したか、結果よりもプロセスについての説明を重視したい。

 

英文に直す

言わずもがな先に挙げた英文の質問例は、全てサイトから拾ってきたものだ。

「英語 面接 転職」で検索すると質問例は山ほど出てくる。と同時に英語の回答例も紹介される。自分なりの回答を準備し、その回答例を上手に流用する。しかし完コピしてはいけない。完コピすると本番でそれが急所になるからだ。

稚拙な英文で恐縮だが、私なりの回答例を一部紹介する。

Q: How do you handle stress and pressure ?(ストレスやプレッシャーにどう対処しますか)

A: I try to react to situations rather than to stress. I can handle the situation without becoming overly stressed.  People feels stress and pressure when they face  unidentified situation and issues.  Therefore the stress and pressure can be redused if they will be clear.

A big part of handling stress is preparation. The more I prepare effectively, the more I’ll enjoy the job.

(私はストレスよりも、その状況に対処するようにしています。状況を把握することで、過度にストレスを感じることがなくなるからです。人は、よく分からない状況や問題に直面した時に、強いストレスやプレッシャーを感じます。従って、その全貌を明らかにすれば、それらを軽減することができます。

ストレス対処の大半は準備にあります。準備がうまくできれば、それだけ仕事を楽しむことができるでしょう。)

 この回答のさわりは、とこかのサイトで拾ったものだ。後は自分なりの考えを英語に直してみた。英文が思いつかない人は、Google翻訳で日本文を英文に変換してみるのもいいだろう。

しかし、注意が必要なのは日常英語とビジネス英語の違いだ。

例えば、「ストレスに対処する」という表現。アルク英辞郎では、「cope with stress」や「deal with stress」だが、面接で多用される表現は、「handle stress」だ。そういう違いもあるので、英語面接のサンプル文には、よく目を通しておきたい。

 

Listening/Speakingを磨く

スマートフォンの読み上げ機能

英語の想定問答ができたら実際に耳で聞いてみたい。

これはスマホの読み上げ機能を使うのが効果的だと思う。多少機械的な感じもあるが、最近の読み上げ機能は精度が高く、十分なリスニングの練習となる。個人的には、iPhoneのコンテンツ内にある、「英語(アメリカ)」に属するSamanthaの英語が聞き取りやすい。

リスニングと共にシャドーイングをすれば発音の練習にもなる。質問と回答をiPhoneの読み上げでシャドーイングし、覚えるまで繰り返す。完全に覚えると、条件反射的に質問に答えることができるだろう。そうすれば、多少実際の質問が想定と違っても応用が利く。覚えた文を駆使し柔軟にカスタマイズできるからだ。

 

英語面接のレッスンを受ける

最後にネイティブスピーカーに面接のレッスンを受ける。海外に友人がいる場合は頼んでもいいかもしれないが、気が引けるので、私はアルクのオンライン英会話を利用した。事前に面接の練習をしたいと講師に依頼し、実践さながらにやってもらう。

ここまでくればかなり自信を持って面接に臨めるはずだ。

ちなみに英会話レッスンで指摘を受けた点はこちらだ。

  • ただの丸暗記はNG(応用が利かないので直ぐにばれる)
  • なんでもYESはNG(その場凌ぎで理解が不十分な印象を受ける)
  • 「I think」を多用しない(自信がなさそうな印象を受ける)

こうやって英語面接の対策をするわけだが、その費用対効果はどうだろうか。

それなりの時間やお金を要すると思うが、外資の転職に成功すれば、その年収は上がりやすい。私のスキルに相当するAWSの求人を見ると、今の年収の倍額となる。

将来のリターンを考えるなら多少の投資を惜しんではいけない。

また英語面接のフレームワークを習得できれば、今後のキャリア形成を助ける無形資産にもなるだろう。

 

まとめ

言語に関わらず面接の本質は、採用者の知りたい情報を提供できるかだ。その情報とは、基本的には転職に一貫性がある事、スキルがある事、適正がある事、この3つだ。

どんな具体的な問いも、抽象化すればこの3つに収まる。

従って、本質を理解すれば、枝葉のセンテンスに囚われず、どんな角度の問いにも柔軟に対応できるはずだ。

ある転職エージェントの担当者に聞いたところ、コロナ騒動で求人も減っているが応募数は更に減っている。一方でSIなど特定の業種では、求人数が微減のところもある。つまり応募数の少ない今がチャンスという捉え方もある。リモワやWEB面接ができる今だからこそ転活しやすいメリットもあるだろう。

コロナ騒動で転職を控える人も多いが、5年後10年後を見据えて今を動きたい。

最後までお読み頂きありがとうございました。